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滑空恋慕
hide and seek

もしも彼らが飛行機ならば誰もいない土地へと
飛んでいくのかもしれないがあいにく翼がない

双子なら左右の翼にもなれようが所詮他人同士
彼は背が高すぎるし彼女は少々肉が豊かすぎる

誰もいない土地にいってやわらかい果物を毎日
食べたいと言う彼女は今日もコンビニでバイト

彼は昔から空を飛ぶことができたらそのときは
地上に向かってざまをみろと叫んでみたかった

彼女は泣きながら彼の胸倉を掴み背伸びしつつ
おなかを引っ込めてさあ一緒に飛ぼうと喚いた

不ぞろいな翼にエンジンは積まず胴体もなくて
ずいぶんと絶望的なフライトだねと彼は言った

彼らはとりあえず手をつなぎさてどこへ行こう
誰もいない土地でやわらかい果物のあるところ

彼らは地を蹴った彼は口の中で祈りをとなえた
地にも空にも嫌われたらどこに行くのだ彼らは

たよりない飛行機は彼女の重さを支えきれたか
彼はざまをみろと叫べたか誰に向けて叫んだか

彼らはどこかに消えてその行方は誰も知らない
だから彼らはきっと誰もいない土地にいるのだ
(2006.06.08/2006.06.10改)

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