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なんてステキな美羅ちゃん!
What a cool girl!

 美羅ちゃんは、かわいくて、頭もすっごく良くて、もうスーパー・ガール! なんて月並なのか死語なのかわかんないような言葉でベタ褒めしたくなるような子。いつも勉強を教えてもらうんだけど、美羅ちゃんの説明はめちゃめちゃクールで、クールすぎてワケわかんない。頭のレベルが違うんだと思う。
 美羅ちゃんには、ちょっと怖い感じがあって、それは宗教をやっているところから来ている。宗教って言っても、超マイナーな私設宗教。美羅ちゃんのおばあちゃまが教祖なんだって。あ、「おばあちゃま」っていうのは、美羅ちゃんが言うのよ。美羅ちゃんの宗教では、教祖のことをおばあちゃまって呼ぶんだって。おかしいって言うか、変なの。
 別に、何か具体的、現実的、社会的に――あたし、何かインテリな言葉使ってるよね、ワーオ!――いけないことをやっているわけではないんだけど、何をやっているのかわからないところが怖い。美羅ちゃんは、学校で普通におしゃべりしてても、「神様」とか「おばあちゃま」とか言っちゃう。
 さて、ここから今日のお話。
 あたし、今日返ってきた模試がサイアクで、志望校には行けません、って書いてある。ホントは「志望校の再考が望ましい」なんて書いてあるけれど、これっておんなじよね? もう、めげてめげて。帰り道、美羅ちゃんに励ましてもらう。うん、こういうときって、はじめから励ましてもらうつもりで話しかけちゃう。
「美羅ちゃーん、あたしってダメだねぇ」
「そんな風に思うから、いけないのじゃない?」
 この「いけないのじゃない?」っていうあたりが、何となくステキな響き。あたしとは語感、センスが違うのよ。
「そういうときにはね、神様にお頼みすればいいのよ。どうか私の成績を上げてください、って」
 あーあ、出た出た、「神様」。これを聞くと、何となく場がシーンってなっちゃう、超強力瞬間冷却材。今はあたし一人だから、大したことはないけどね。ちょっとイジワルな気分で、こんなことを聞いてみる。
「今さら、あたしの成績が上がるわけないじゃない。なのに、そんなこと頼んじゃったら、神様に悪いでしょ。最後には、世の中の悪いことぜーんぶ、美羅ちゃんのとこの神様のせい、ってことになっちゃうじゃん」
 美羅ちゃん、ちょっと目を大きくして、それはもう、超絶技巧、パーフェクトに微笑んだ。
「だって、そういうことにするために、祈っているのだもの」
 思わず、吹けもしない口笛を吹きそうになっちゃう。今まで聞いた美羅ちゃんの言葉の中でも、最高にクール。カッコいいね、美羅ちゃん。ワーオ。
(2005.04.11/2007.02.15改)

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